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俳句
日本の俳画
About me

 

俳句

定住するノマドの

鉛筆、

はだしのシラブル

虹のむこうに

網はない

わたしの曲芸

 

 

凍てつく夜、

魔女の唱和が

月をあたためる

どんな空にも

おさまらない

鴎の飛行

 

 

ハイクひとつ、

ひとぬり、ふたぬりで

絵画さえできる

国歌もない

国旗もない

ただたくさんの虹が

 

 

うまくとぶものだ

すれたノミは

テレビのなかで

電車では、マホメットでも、

キリスト、ブッダ、大いなる無でも

シートは同じ

 

 

真珠と涙

骨にまぎれて

火葬

裂けた茎

ひからびた花びら、

バンコクの娘たち

 

 

白い蝶、

おまえの青い羽に

世界が息づく

おまえの呼吸は

わたしの部屋を

どんな虚無からも救う

 

 

裸のおまえ、

狂気のまなざし

永遠の

爪が深く

愛を彫りつける

わたしの背中

 

 

エロス、タナトス、

つらなる心と

精液の玉手箱

へびがくたばり、

太陽の道では

かえるの舞

 

 

だんまり猫、

犬の吠え声、

ただよう陰と陽

オム

リンク

 

 

刀には刀、

雷光

天使の手から

テーブルの上に

白い花束、

婚礼の靴

 

 

赤い花

氷にまぎれ

珊瑚となる

ヘテロ、ゲイ、レズ、バイ

トランス、トランスジェンダー、

いくつもの花びら

 

 

雪、

放浪者たちの

婚礼のテーブルクロス

こころのくぼみ

崖にて、

わたしの息子はいずこ?

 

 

日暮れ、

太陽は

わたしの思い出の花

鷲、日暮れ

夜のとばり、

大いなる母

 

 

死の背中は

探しても無駄。

そうして死はほほえむのだ

狂気、

ぺンのなかで

決してひからびないインク

 

 

夜に問いかければ

星で

わたしに答えてくる

目のなかに

水平線

沈黙

up

 

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